令和2年度小学校外国語活動・外国語科講座
令和2年度の小学校外国語活動・外国語科講座が県内6会場で実施されました。本講座は、外国語(活動)を担当している教員または今後担当する教員を対象にし、新教材や教科書の活用の仕方や練習および言語活動の行い方を演習を通して理解を深めることを目的として開催しました。本来は年度初めに実施をし、研修したことを年間を通じて授業で積極的に活用してもらうことを意図しておりました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のために5管内の実施が秋に延期されました。実施状況は次の通りでした。
〔県 南〕 令和2年 6月24日(水) 白河合同庁舎 参加者25名
〔相 双〕 令和2年10月 9日(金) かしま交流センター 参加者10名
〔県 中〕 令和2年10月15日(木) 郡山市労働福祉会館 参加者29名
〔南会津〕 令和2年10月21日(水) 只見町明和振興センター 参加者10名
〔会 津〕 令和2年11月17日(火) 湯川村公民館 参加者26名
〔県 北〕 令和2年11月24日(火) 福島県教育センター 参加者51名
総勢151名の希望された先生方に参加していただきました。ありがとうございました。
研修では、まず初めに、外国語の学習が効果的で効率的に進む順序について確認し、単元の学習や45分の学習の流れをつかみました。「聞くこと」の段階には2つのステージがあることを踏まえて、それぞれ児童役になって学習を体験したり、教師役として「聞くこと」の活動の行い方を教科書を使って演習を行いました。
その後、練習と言語活動の違いについて再確認をし、練習と言語活動の往還のさせ方について学びました。そして、言語活動について体験をしたり、「話すこと」の練習において、学習する表現を教師が使って示す方法と児童に使わせる方法について教科書を活用して演習を行いました。
最後に言語活動における目的や場面、状況などの設定の仕方のコツを学び、日々教えている児童の実態に即した言語活動づくりを行いました。コミュニケーションを行うことで達成される目的、コミュニケーションを行う相手、英語を使用する必然性などをじっくりと時間をかけて考えました。
学校や地域らしさ溢れるオリジナルの目的や場面、状況が数多く生み出されました。児童に提示する場面を想定して模擬授業形式で学年ごとに一人ずつ全員が行いました。
研修者の声
・英語で授業をやらなくてはという気負いがどこかにあったので、自分も子供も一緒に学んでいき成長していければいいのかなという気持ちになりました。間違いを恐れず、どんどんチャレンジしていきたいと思います。(県南)
・どのようなことを伝えるか、尋ねるかを児童に考えさせることを明日から早速やってみます。大切なことばかりであっという間でとても充実していました。もっと研修の時間が欲しい・・・と思いました。(県南)
・「間違ってもいいよ」と言いながら間違わせないようにとする自分の授業に気づかされました。その原因は練習→発表という指導の流れから離れられなかったからです。言語活動と練習を往還することで表現力がブラッシュアップされていくことを知りとても勉強になりました。(相双)
・教師役、児童役になっての演習では教師としてどのような言葉かけ、話の仕方、発問の仕方、賞賛の言葉があるのかよくわかりました。また、児童役になったことですぐに応えられない緊張感や不安感を体験しとても実用的な研修でした。(相双)
・言語活動と練習の違いがはっきりとわかりました。目的や場面、状況を伴った課題を設定すれば、思考力・判断力・表現力を発揮させることができるということは課題の設定がとても大切だと痛感した。(県中)
・言語活動を目的や場面と相手を踏まえて設定する方法が今まで曖昧だったのですが、この研修で実際のUnitで活動を考え他の先生方と共有したおかげで課題設定の仕方を多面的に理解することができました。模擬授業のように演習したことですぐに自校でも取り組めます。(県中)
・実際に教師役や児童役に分かれて演習を行うことで、より実践的な研修をすることができました。明日からの授業実践に生かしたいと思います。(南会津)
・言語活動の手目や場面、状況の設定の仕方について詳しく知ることができてよかったです。外国語はコミュニケーションの手段であって単なる言語表現にとどまるものではないと痛感しました。コミュニケーションする相手を知り、つながりたいという子どもたちの要求に応えられるようにしようと思いました。(南会津)
・日々わからないことばかりで手さぐりで授業をしている教科でしたので、今日の講座はとても勉強になりました。何を大切に進めていけばよいのかがよくわかりました。将来に生きる英語力をつけることができるよう、また、英語を話したいと思う子どもたちが増えるよう授業をしていきたいと思いました。(会津)
・英語で話せないからコミュニケーションをとらない、英語を話さない、ではなく、知っている単語を使って簡単でもよいから何とか伝えるという経験を積み重ねることが大切であることをこの研修で学ぶことができた。教師も学習者として学んでいきたい。(会津)
・言語活動を中心に外国語活動や外国語の授業を進めることをわかっているつもりでしたが、実際には表現形式について指定した練習になっていることが多かったことに気づかされました。自分には指導のパターンがあり同じになってしまいがちでしたが実際に指導法を体験し様々な展開があることを体感できました。(県北)
・教師が台本を提示したり 使う表現を指定したりすることは練習であって言語活動ではないことがわかりました。児童一人一人にコミュニケーションを促す活動の進め方や思考・判断・表現を引き出す課題の設定など勉強になりました。これまで外国語の授業がある日は気が重かったのですが次の授業が楽しみになりました。(県北)