【専門研修】 学校教育相談基本講座が実施されました

 8月2日(金)「学校教育相談基本講座」が開催され、県内各地から、54名(小学校16名、中学校9名、高等学校28名、特別支援学校1名)の先生方が受講されました。午前の部では、教育相談の意義や相談面接について、研修者同士の対話や演習を通して学びました。午後の部では、会津大学教授の苅間澤勇人先生にご講義いただき、Q-Uを基にした児童生徒個々の理解と学級集団の理解の仕方について学び、実態に応じた支援策等について真剣に考える様子が見られました。

〈研修者の声〉
〇自分が行ってきた教育相談を振り返ると、「課題予防的教育相談:課題早期発見対応」や「困難課題対応的教育相談」の方が多かったので、児童の自己指導能力を育成し、自己実現につながるようにする観点からも、「課題未然防止教育」や「発達支持的教育相談」の割合をより増やしていこうと再認識しました。また、教育相談の時だけでなく、普段から共感的・受容的な態度で接していくことで、児童と信頼関係を築いていくことの重要性も感じました。

〇実際の演習を通して、「児童とどのように向き合っていけばよいのか」や「児童が心を開いて話してくれるためにどのような手立てが必要になるのか」について班の先生方や自分自身で考えることができた。また、ホワイトボードを活用した班の意見交流では、多くの先生方が色々な相談を受けたり、多くの悩みを抱えていることを知ることができた。2学期からの指導に活かせる部分が多くあった充実した研修であった。

〇児童生徒理解と学級集団理解について、理論的に学ぶことができました。普段現場でクラス経営や教育相談に取り組む中で疑問に思ったり不安に思ったりすることをQ-Uがデータとして示してくれることがわかり、今後は活用していきたいと思います。講義の中で特に印象に残ったのは学級集団の型です。どのような集団の育成方法があるかについては、高校籍でこれまで深く追求したことがなかったので、大変勉強になりました。

〇Q-Uの検査項目である、①やる気②いごこち③日常の行動について、一人一人の結果をもとに援助の仕方を見極めることの必要性を感じた。認知・行動・感情のどの部分からアプローチするかは発達段階や子どもの抱える問題によっても異なってくる。適切な援助をするためにも、教師として、日頃から児童とのコミュニケーションを大切にして信頼関係を築いていくということが大切であると改めて感じた。