教育センターの今

【専門研修】小学校プログラミング教育を取り入れた授業づくり講座

 8月28日(月)に、教育センターおいて、「小学校プログラミング教育を取り入れた授業づくり講座」が開催され、県内から19名の先生方が受講されました。

 小学校におけるプログラミング教育の概要や学習活動についての講義や、プログラミングソフトの基本的な操作についての演習、高等学校「情報Ⅰ」の情報提供などを行いました。ご自分が担当する学年の授業にどのように取り入れていくことができるか考えながら研修に臨まれていました。

 また、具体的な学習活動の演習として、算数科・総合的な学習の時間におけるプログラミング学習を取り入れた授業について実際に先生方に体験していただきました。特に、プログラミングでロボットを動かす活動では、意図した動きとなるように何度もトライ&エラーを繰り返しながら夢中になって取り組む先生方の姿がとても印象に残りました。

<研修者の声>

・今日学んだプログラミング的思考について、様々な教科で意識しながら授業をしていきたいと思いました。順序立て考え、組み合わせることは、学習に対して苦手意識を持っている児童にとって効果的であると思うので、可視化しながら実践していきたいです。

・プログラミング教育がこれからもいろいろな教科で身につけたい力を育むためのよいツールとなるように、頭にいれながら教材研究を行っていきたい。
・「プログラミング」と聞くと、ハードルが高く、手も足も出ないようなイメージだったが、一つひとつ丁寧にご指導いただき、身近に感じることができた。トライ&エラーの気持ちで、何事もまずはやってみる、ことを大切に、授業にも少しずつ取り入れていきたい。
・プログラミングの基礎を生徒がわかりやすい教材をもとに学習を進めることが大事だと思いました。その学習が、教科横断的視点につながり、これからの社会で生きていく力につながると思いました。プログラミングは難しいではなく、プログラミング思考を取り入れながら実践していきたいと思います。
・今回の研修を受けて、プログラミング的思考について学ぶことができ、自分の中でスッキリしました。今回学んだことを生かし、様々な教科において、順序立てて説明するときにプログラミングを意識させたり、スクラッチを活用して試行錯誤させたりしていきたいです。

【専門研修】A31_実践力を高める技術科講座(情報・エネルギー変換編)

 8月10日(木)・22日(火)の2日間の日程で「実践力を高める技術科講座(情報・エネルギー変換編)」が開催されました。

 1日目は、広島工業大学 教授 安藤 明伸先生を講師(オンライン)としてお招きし、「技術分野におけるプログラミングに関する指導の在り方」と「ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミング」というテーマで、講義・演習を行いました。講義では、小・中・高等学校との接続を意識したプログラミング教育の在り方や情報活用能力の育成という点において、様々な事例の紹介もしていただきました。また演習では、双方向性のあるコンテンツのプログラミングの制作で、Smalrubyを用いた演習などを行いました。

 2日目は、東京学芸大学大学院 教授 大谷 忠先生と東京学芸大子ども未来研究所 専門研究員 田中 若葉様を講師としてお招きし、TECH未来教材とマイクロビットを用いて、エネルギー変換と情報の技術における授業づくりについて講義・演習を行いました。統合的な問題における題材についても最新の情報を提供していただき、システム化された技術という視点で演習・協議を行い、今後の題材構想、授業づくりの大きなヒントになる内容になりました。2日間を通して、今後の授業づくりに役立つ、充実した研修を行うことができました。

  

   

<研修者の声>

・技術分野におけるプログラミング教育の意義や技術科教師が担う役割について、他校種との関係も踏まえて学ぶことができました。技術分野の目指すべきあり方を踏まえた実践を心がけていきたいです。

・双方向性の教材を今後どのようにしていくか、考えているところでした。そこで、スモウルビーを授業で実践したいと考えていたので、演習を通した講義は大変参考になりました。また、双方向性のあるコンテンツに簡単な計測・制御のビデオモーションなどを取り入れた生徒の興味・関心が高まる教材を学べたことは大変参考になりました。今後の実践に生かしていきたいです。

・統合的な問題解決の学習内容については、今まで疑問に思うところが多かった。今回の講義や演習を通して、技術の授業で扱うことができるシステム化された技術の考え方は、とても学ぶものが多かった。

【専門研修】 学校教育相談基本講座

 8月8日(火)「学校教育相談基本講座」が開催され、県内各地から、39名(小学校12名、中学校9名、高等学校14名、特別支援学校4名)の先生方が受講されました。午前の部では、相談面接の流れや基本技法について、演習を通して体験的に学びました。午後の部では、会津大学教授の苅間澤勇人先生にご講義いただき、Q-U結果の分析を通して、児童生徒個々の理解を深めたり、学級集団の実態を把握したりし、具体的な支援策について真剣に考える様子が見られました。

 



〈研修者の声〉
・教育相談の基本原則と技法を知ることで、冷静に対応することができるということを学びました。実際にロールプレイングをすることで、それぞれの立場の気持ちを擬似体験することができ、有意義でした。

 

・相談面接の基本原則・技法について、再確認することができました。校種の違う受講者との相談面接演習体験を通して、校種や職種によって面談の仕方が違うことが分かりました。また、普段から子どもや保護者との信頼関係を築くことが、効果的な教育相談につながることを学んだので、2学期からは意識して子どもや保護者と関わっていきたいと思います。

・Q-Uの結果を先生方で共有し、活用していける職場の環境づくりが必要だと感じました。また、生徒理解については、生徒と話すときはできる限り予測や思い込みをなくし、何もない状態で話を聞ける心の準備が必要だと感じました。


・Q-Uを活用することで、個人への対応ばかりでなく、学級経営にも活用することができることを学びました。また、チーム学校をつくることが大切といわれている中で、教師を支える組織づくりについても学ばせていただきました。


【専門研修】子どもが目を輝かせて学びを進める理科授業づくり講座

 8月10日(木)に、教育センターにおいて、「子どもが目を輝かせて学びを進める理科授業づくり講座」が開催され、県内から12名の先生方が受講されました。

 午前中は、福島大学人間発達文化学類 准教授 鳴川哲也先生を講師としてお招きし、「これが分かれば悩まない!理科の授業づくりのポイント」という題目で講義をいただきました。講義では、理科で育てたい資質・能力、問題解決の過程を通して学ぶことの意味・価値、科学的な問題解決の在り方などについてお話いただきました。受講された先生方は、日々のご自分の実践を振り返ったり今後の授業づくりについて考えたりしながら研修に臨まれていました。

 また、問いを引き出す事象提示や観察、実験の工夫についての演習や、理科の見方・考え方を働かせる授業の構想についての協議を通して、子ども自身が問題を見いだし、理科の見方・考え方を働かせながら、問題解決を進めていくことのできる授業について、子どもの目線で授業を構想している先生方の姿がとても印象に残りました。

 

(研修者の声)

・今回の研修を通して、単元や1時間ごとの導入の段階での問題を見い出す場面での、教師の事象提示による事象との出合わせ方が児童の知識や思考、意欲につながるのだということを実感しました。児童が既習内容や生活経験から予想をしたり、自由試行をもとに考えをもったりすることができるように、教材研究をして事象の提示の仕方を工夫することを授業に生かしたいと思いました。
・子どもたちから問いを引き出す導入となるよう、教材との出会わせ方の工夫に力を入れていきたいです。また、科学的な問題解決の方法についても、普段の授業の中から繰り返し、子どもたちに意識させるような声掛け・問い返しを行っていきたいと思います。
・学習指導要領のめざす学習目標、それに伴う理科学習の目標、理科教科の「資質・能力」「見方・考え方」「主体的・対話的で深い学び」を常に意識しながら授業に取り組んでいかなければと強く思い、一つ一つの単元のねらいと終末段階における児童の姿を意識しながら授業に生かしていこうと思います。
・「子どもが目を輝かせて学びを進める理科授業づくり講座」はその名の通りプラス先生が目を輝かせて学びを進める理科授業づくりをおこなえば、自然と子どもが目を輝かせる、理科好きな子供たちの育成につながるものと考えることができた研修でありました。